2021年9月に実施したアンケート結果より、
感染症予防についてみなさまがどのような意識をお持ちであるか紹介します。
調査概要
- 調査内容
- 新型コロナウイルスをはじめとした感染症予防の意識調査
- 実施対象
- V-NET会員とアンケートモニターサイト閲覧の非会員の方
- 実施方法
- V-NET会員への告知とアンケートモニターサイトへの掲載
- 実施期間
- 2021年9月1日~9月30日
- 有効回答数
- 6,222票(男性3,170名、女性3,052名 14歳~99歳 平均年齢41歳)
アンケート
結果発表
2021年9月に実施したアンケート結果より、
感染症予防についてみなさまがどのような意識をお持ちであるか紹介します。
調査概要
新型コロナウイルスが流行する前、回答数が多い対策は以下のとおりとなりました。
・ 手洗い・うがい 5,223票
・ 外出時にマスクを着用 3,099票
・ 換気をする 2,731票
その他を選んだ方の回答は、「免疫力を高めるため普段から運動したりバランスのいい食事を心がけた。」 (30代女性)、「冬場は部屋の中を加湿する。」 (60代男性)など、食事や加湿などの免疫力を高める行動をしていた回答が多数ありました。
「特にない」の回答をした方は568名となり、新型コロナウイルスの流行前からも約90%の方がなんらかの感染症予防策をとっていたことが分かります。
新型コロナウイルスが流行後、ほぼすべての項目で回答数が増加しています。
もともと感染症対策をしていた方は、感染対策法を増やし、以前は特に対策をしていなかった方も新たに何らかの対策をするように変化しました。
その他を選んだ方の回答で特に多かった対策は「帰宅後すぐにシャワーを浴びる、もしくはお風呂に入る」(17票)でした。
新型コロナウイルスの流行後はウイルスに触れない、持ち込まないようにする対策が目立ちました。
新型コロナウイルス流行後は緊急事態宣言の発令をはじめ、外出や人と会うことを控えて感染を予防する対策が取られるようになりました。このような感染予防策は、収束し元通りの生活に戻った際も現在と全く同じ対策を続けるのは難しいのかもしれません。
また、「手洗い・うがい」、「キャッシュレス払いを選ぶ」などは収束後も実施していきたいと思っている方が多くみられました。生活習慣の一部に感染症予防が身についていっているのではないでしょうか。
感染歴がある方は214名、感染歴がない方は6,008名という結果になりました。アンケート回答者の約3%の方が感染の経験がありました。
新型コロナウイルスに感染した方が感染場所として自覚している場所をアンケートしたところ、感染場所を把握していない方が最多でした。
感染経路が推定できない、いわゆる市中感染の方の割合が多い状況と言えます。
新型コロナウイルスに感染したと思う場所で多かったのが「職場・学校」40名、続いて「家庭内」39名、「飲食の場」34名という結果になりました。
また、感染拡大に伴い業務がひっ迫している自治体では、濃厚接触者の追跡調査を縮小する動きも見られました。無症状感染者から感染する可能性もあるので感染予防の徹底が必要です。
多くの項目で回答数が増加しています。
新型コロナウイルスに感染した経験がある方は、回復後に感染症予防を意識する人が増加しているようです。
その他を選んだ方の回答では、「買い物に行く回数を今までより減らし、ネット通販を利用するようになった。家族で歯磨き粉の共有をやめた」 (40代女性)、「自宅のトイレは蓋をして流す」 (40代男性)などがあり、家庭内感染を防ぐ感染症対策の回答が目立ちました。
ワクチン接種済(1回目のみ接種も含む)の方は4,041名、ワクチン未接種の方は2,181名という結果になりました。アンケート回答者の約65%の方が接種済ということになります。
回答数が多いものは「感染予防・重症化予防にワクチン接種が有効だと思うから」3,525票、「感染収束に貢献できるから」2,243票、「業務や立場上、接種が望ましいから」2,006票となりました。
その他に新型コロナウイルスのワクチン接種をした理由を多数回答いただいたので紹介いたします。
現在の身体の状況から
「基礎疾患が複数あるから」 (50代男性)
「妊活をしているので、妊娠してからのコロナ重症化は避けたいと思って」 (30代女性)
「高齢の親がいて、絶対に新型コロナにかかってほしくないし新型コロナをうつしたくないからです」 (30代男性)
「家族や周りの人に感染をさせたくないためです」 (40代女性)
「家族に持病持ちがいるから」 (40代男性)
「コンサートや旅行に安心して行きたいので」 (50代女性)
「留学や海外渡航の際に、ワクチンの接種が必要となると感じたから」 (20代男性)
「ワクチン接種をすることで、帰省などの移動がしやすくなる可能性を考慮して。また、自分のできる対策は行う必要があると思うため」 (30代女性)
「接種はしたいが予約が取れないから」809票の回答が一番多くなり、現在は接種できていないもののいずれ接種を希望している方が多いことが分かります。次いで「副反応が怖いから」681票、「ワクチン接種を悩んでいる」434票となりました。
その他を選んだ方の回答では、「妊娠初期で切迫流産で入院中のためこの状態でうつのが不安」 (20代女性)、「一人暮らしだし、万が一が怖いのとインフルエンザもかかったことがないため楽観視している」 (30代男性) といった現在のご自身の状況や環境からワクチン接種を希望しないという意見がありました。また、面倒でワクチン接種ができていないという意見も多数ありました。
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、感染症予防策をとる方が増えたことは明らかですが、流行する前からも約90%の方が予防意識を持っていたことが分かりました。 また、新型コロナウイルスの感染経験がある方は、回復後に予防意識が高まっています。
新型コロナウイルスワクチンについては感染予防・重症化予防を期待して接種をする方が多い結果となりました。 現在日本で承認されている新型コロナウイルスワクチンは、海外の製薬会社により開発されたものですが、 国内でも複数の日本企業や研究機関が、国内製ワクチンの実用化に向けて準備を進めています。 また、ワクチンだけでなく治療薬や治療法も同様に開発が進んでいる状況です。 本アンケートの回答では、新型コロナウイルスに対して恐怖心を持つ方の意見が多くみられましたが、今後治療法がさらに確立すると恐怖心が少なくなったり、予防意識も変わってきたりするのではないかと思います。
気を付けるべき感染症は新型コロナウイルス感染症だけではありません。
冬季にはインフルエンザやノロウイルスなどが流行するため、今後も継続して手洗い・うがいなど感染症予防策が必要です。 本アンケート結果を通じて改めて感染症予防の意識を持つきっかけになれば幸いです。