インスリン

インスリン

すい臓で作られるホルモンの一種。食べ物を食べると血液の中に分泌され、食べ物から吸収した糖質(ブドウ糖)を細胞が吸収するための仲介を行います。
細胞はインスリンの仲介により糖質(ブドウ糖)を取り込み、糖質をエネルギーとして利用できるようになります。体中の臓器は常に糖分を必要としている為、インスリンは生命活動においてなくてはならない重要なホルモンの一つなのです。

インスリンと血糖値の関係

私たちの食事には多くの糖質が含まれており、食事を食べ胃や腸で消化、吸収されると血糖値(血液中の糖の濃度)が上がっていきます。
血液中の糖の濃度が上がるとインスリンが分泌され、細胞が糖を吸収するための仲介をすることで細胞は糖をエネルギーとして生命活動を行うことができます。
私達の細胞は常に活動を続けている為、生命活動を維持するためには常にある程度の糖を供給しつづける必要があります。この為、食後でない平常時においても糖質は血液中に70~140mg/dl程度の割合となるよう糖の供給が継続されます。
過剰な糖は脂肪やその他のものとなって貯蔵されます。
これらの役割もインスリンが担っているのです。
健康な人の体の中では食べたものの糖が吸収され生命活動に使われるまでこのような流れで生理作用が行われています。
糖尿病では、このインスリンの分泌が十分でない、あるいは全く分泌されないことで体に問題が発生します。

インスリン不足が体に与える影響

インスリンが正常に分泌されない状況では、食べたものが血液中に溶け込んだあと体中の細胞に吸収されることもなく、また貯蔵されることもなく、そのまま血液中に溜まっていき、血液中の糖の濃度が上昇していきます。
細胞側では血液中に糖があるにもかかわらず糖を利用することができない為、やむなく蓄えていた脂肪とタンパク質をエネルギーに変換し利用することになります。この為、インスリン不足が続くとどんどん痩せていきます。

インスリンと治験

糖尿病の治療では体内から分泌されるインスリンの代わりに、インスリン注射を使用する場合があります。
単にインスリン製剤といっても速効性や持続性を高めるために遺伝子工学を駆使し開発が行われています。
またインスリンを注射ではなく経口投与や貼り薬で取り込む商品なども開発が進んでおり、今後もこういった新薬・ジェネリックの治験が実施されるかもしれません。


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