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喘息の診断方法

喘息は医師の問診といくつかの検査を組み合せて診断されます。
朝晩にせきがでる、せきが長引くといった不安な症状がありましたら早めに診察を受けましょう。

医師による問診

咳が長引く状態が続いたりと喘息を疑う際は、まずお近くの呼吸器内科やアレルギー科を受診してください。15歳未満のお子様の場合は小児科を受診してください。
問診では、「どのような症状があるか」「症状がでるタイミング」「アレルギーの有無」などの質問がされて診断の材料になります。出ている症状が喘息以外の心疾患や肺疾患が理由であることも考えられるので、病歴やその他の持病についても問われます。
喘息の症状は朝晩によく現れ、診察を受ける日中は落ち着いていることが多いので、症状が出た際の状況をメモしておくと問診でスムーズに伝えられます。
問診内容と検査結果をもって喘息と診断があった場合は、症状の程度によって治療薬剤や薬剤の使用量が決められます。

検査項目

喘息の診断や重症度の判定には問診と合わせて様々な方法で検査されます。その中でもよく用いられている検査を紹介します。

呼吸機能検査

スパイロメーターという検査機器を使用すると、肺活量から気道の状態がどの程度かを数値化することができます。
息を最大まで深く吸い込んでから、マウスピースを通して勢いよく吐きった際の息の量が「努力性肺活量」といいます。この数値から1秒のうちに吐き出した空気の量などを計算し、気道の状態を調べます。

気道可逆性検査

気道可逆性検査は呼吸機能検査と組み合わせて検査されます。
気道を広げる薬剤を吸入する前と吸入した後の肺活量の差を調べます。
薬剤を使用した後の方が改善していた場合は「可逆性がある」とみなされ、喘息の可能性が高くなります。

アレルギー検査

アレルギーが喘息の原因となることが多いため、アレルギーの有無を検査します。
血液の中にある抗体の数を調べる血液検査や、疑いのある物質の含まれた薬を皮膚につけて反応から判断する皮膚テストがあります。
喘息はいくつかの要因が重なって発症するので、実際には特定のアレルギーがあるということが分かっても、それだけが喘息の要因であるとは言えません。しかし、アレルギーを持つものは出来るだけ遠ざけることが喘息発作の予防に繋がります。

その他の検査

その他、状況に応じて喘息の症状の度合いを調べる検査があります。
例えば、喘息の症状があると痰の中にある好酸球という成分が増えるので痰を採取して検査したり、吐き出す息の中に一酸化窒素の量が増えるので、息を検査することで気道の炎症がどの程度であるかを調べます。
喘息以外の病気の可能性がある場合は、胸部X線や心電図で他に疑わしい部分がないか検査します。

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