ドライアイとデジタル機器の関係に関する
アンケート結果発表

近年ドライアイが増加している原因としてデジタル機器の利用が挙げられます。
ドライアイ症状がある方と無い方ではデジタル機器の利用方法について違いはあるのでしょうか。
本アンケートではドライアイとデジタル機器の相関関係について調査しました。

[調査概要]

調査内容
ドライアイとデジタル機器の関係に関するアンケート
実施対象
V-NET会員とアンケートモニターサイト閲覧の非会員の方
実施方法
V-NET会員への告知とアンケートモニターサイトへの掲載
実施期間
2024年9月17日(火)~10月18日(金)
有効回答数
2,460票(男性:1,320名、女性:1,140名、14~94歳 / 平均年齢48歳)
参照に関するお願い:本アンケート結果を参照される場合、参照元を記載いただき可能であれば本URLの記載をお願いいたします。

アンケート結果の分析・考察

ドライアイチェック結果の統計

ドライアイ評価の為、ドライアイチェックにご回答いただきました。

ドライアイチェック項目の①、②いずれかで「ドライアイの可能性あり」の結果が出た方は「ドライアイの可能性あり」、いずれも該当しない方は「正常」として集計しています。
全体の38%(940名)が「ドライアイの可能性あり」でした。
世代別でみると20歳未満で50%、30代で45%、40代で39%の順で「ドライアイの可能性あり」の方が多いという結果でした。

チェック内容

ドライアイチェック①眼の症状として該当する項目を【全て】選択してください
  • 目が疲れやすい
  • 目が重たい感じがする
  • 目が乾いた感じがする
  • 目が赤くなりやすい
  • 目がゴロゴロする
  • 目が痛い
  • 目がかゆい
  • 目やにが出る
  • 理由もなく涙がでる
  • 物がかすんで見える
  • 光がまぶしく感じる
  • なんとなく目に不快感がある

※5個以上該当する方はドライアイの可能性があります

ドライアイチェック②10秒以上まばたきをせずに、目を開ける事ができますか

※10秒以上まばたきせず目を開ける事が出来ない方はドライアイの可能性があります

普段使用しているデジタル機器を【全て】選択してください

「正常」「ドライアイの可能性あり」共に、スマートフォン・タブレット、パソコン、テレビの順に回答が多い結果となりました。
「正常」と「ドライアイの可能性あり」で使用しているデジタル機器に差は無いようです。
回答者全体の2460名のうち、スマートフォン・タブレットは2,336名、パソコンは1,808名の方が選択していました。
本アンケートの回答者のほぼ全員がスマートフォンやタブレット、パソコンを持っていることがわかります。
スマートフォン、タブレット、パソコンは生活に欠かせないデジタル機器ということがわかります。
【他】ではプロジェクター、VRゴーグル等と回答された方がいらっしゃいました。

【スマートフォン・タブレット】1日に何時間程度、使用しますか

本質問は、「普段使用しているデジタル機器を【全て】選択してください」で「スマートフォン・タブレット」を選択した方にご回答いただいています。
「正常」は3~4時間程度30%、1~2時間程度26%、5~6時間17%の順、「ドライアイの可能性あり」は3~4時間程度35%、5~6時間程度21%、1~2時間程度17%の順に回答数が多い結果となりました。
時間別にみると「ドライアイの可能性あり」は3時間以上使用しているという回答が多く、2時間以内の利用の場合にはドライアイの可能性は明らかに少ないことが伺えます。
また全体的に「正常」の方が、使用時間が少ない方が多い傾向があるようです。

【パソコン】1日に何時間程度、使用しますか

本質問は、「普段使用しているデジタル機器を【全て】選択してください」で「パソコン」を選択した方にご回答いただいています。
「正常」は3~4時間程度24%、1~2時間程度19%、5~6時間19%の順、「ドライアイの可能性あり」は5~6時間程度21%、7~8時間程度20%、3~4時間程度18%の順に回答数が多い結果となりました。
「正常」に比べ「ドライアイの可能性あり」はパソコンの使用時間が長い方が多い結果となりました。
パソコンを使用する際、画面をじっと見る時間が長くなりまばたきの回数が減ることがあります。
まばたきの回数が減ると目の表面が乾きドライアイの要因となります。
「ドライアイの可能性あり」は、長時間パソコンを使用する事で、眼の乾燥状態が長く続いている方が多いのかもしれません。
ただし、ドライアイの可能性の有無についてスマートフォンの利用時間より関係性が薄いと推測されます。

【ゲーム機】1日に何時間程度、使用しますか

本質問は、「普段使用しているデジタル機器を【全て】選択してください」で「ゲーム機」を選択した方にご回答いただいています。
「正常」は1時間未満49%、1~2時間程度36%、3~4時間11%の順、「ドライアイの可能性あり」は1時間未満52%、1~2時間程度29%、3~4時間12%の順に回答数が多い結果となりました。
「ゲーム機」については選択した回答者が少なく、また長時間使用すると回答された方の回答数がより少ないため本回答データからは有効な分析が困難な状況ですが、「正常」な方と「ドライアイの可能性あり」の方の差が少なくスマートフォンやパソコンと比較するとドライアイとの関連性は薄いと推測されます。

【テレビ】1日に何時間程度、使用しますか

本質問は、「普段使用しているデジタル機器を【全て】選択してください」で「テレビ」を選択した方にご回答いただいています。
「正常」は1~2時間程度32%、3~4時間程度32%、1時間未満18%の順、「ドライアイの可能性あり」は3~4時間程度32%、1~2時間程度28%、1時間未満19%の順に回答数が多い結果となりました。
スマートフォン、パソコンに比べるとテレビの使用時間は少ない方が多いようです。
また、スマートフォンやパソコンと比較するとドライアイとの関連性は薄いと推測されます。

【スマートフォン・タブレット】でどういった事をしていますか(複数回答可)

本質問は、「普段使用しているデジタル機器を【全て】選択してください」で「スマートフォン・タブレット」を選択した方にご回答いただいています。
「正常」はSNSの閲覧・投稿68%、ニュース閲覧58%、動画視聴(映画含む)56%の順、「ドライアイの可能性あり」はSNSの閲覧・投稿74%、動画視聴(映画含む)67、%ニュース閲覧66%の順に回答数が多い結果となりました。
正常・ドライアイの可能性ありでスマートフォン・タブレットでしていることに差はなく、閲覧内容による影響の違いは小さいと推測されます。

【パソコン】でどういった事をしていますか(複数回答可)

本質問は、「普段使用しているデジタル機器を【全て】選択してください」で「パソコン」を選択した方にご回答いただいています。
「正常」は仕事38%、動画視聴(映画含む)37%、メール37%の順、「ドライアイの可能性あり」は仕事49%、メール36%、動画視聴(映画含む)34%の順に回答数が多い結果となりました。
スマートフォン・タブレット同様に正常・ドライアイの可能性ありでパソコンでしていることに差は無いようです。
他の回答では「検索・調べもの」「執筆活動」「イラストを描く」等の回答がありました。

デジタル機器を主にどこで使用しますか(複数回答可)

「正常」は自宅98%、職場43%、公共交通機関21%の順、「ドライアイの可能性あり」は自宅95%、職場53%、公共交通機関32%の順に回答数が多い結果となりました。
他の回答では、車内、買い物中、Wi-Fiが繋がる場所等の回答がありました。
「正常」「ドライアイの可能性あり」でデジタル機器の使用場所についてはあまり差が無いようです。

平日と休日を比べた時にデジタル機器の使用時間に差はありますか

「正常」「ドライアイの可能性あり」ともに「平日と休日で使用時間に差は無い」の回答が最も多く、「平日の方がデジタル機器を使用する時間が長い」、「どちらかと言えば休日の方が使用時間が長い」の順となりました。
平日休日を問わずデジタル機器が身近で公私にわたり必需品になっていることが分かります。

デジタル機器の使用時間を制限する為にしていることはありますか(複数回答可)

「正常」「ドライアイの可能性あり」ともに「デジタル機器の使用制限はしていない」の回答が最も多く、次に「不要な通知を減らす」「デジタル機器を手元から離れた場所に置く」と続きました。
「正常」は、デジタル機器の使用について、制限を設けている方が多いと想定していましたが、デジタル機器の使用時間について「正常」「ドライアイの可能性あり」で差は無いようです。