感染者の症状について
初期症状は風邪のような症状から始まります。微熱を含む発熱、鼻水、鼻詰まり、ノドの痛み、咳などです。中国4万人のデータを元にした報告によれば、患者の80%は重症化に至らず治癒すると言われています。10%の感染者が肺炎の症状が進行していき入院に至ることがあります。そして約5%が集中治療が必要になりICUに入り、1~3%の割合で致命的になりうるとされています。
感染を疑ったほうがいい症状
まず喉の痛みやだるさを感じたら疑った方が良いでしょう。感染者の80%が重症化に至らないと言われています。最初の段階で発熱がある人もいればないこともありますし最初から咳が出ない場合もあります。また、味覚や嗅覚の消失も一つのサインになると言われていますがそれが必ず新型コロナというわけでもありません。大切な事は「いつもと何かが違うな」とご自身が察知すれば必ず医師に相談しましょう。
症状別発現割合
新型コロナウイルスの感染が広がっている中国で、WHO=世界保健機関などの専門家チームが行った共同調査で感染者の症状の特徴と割合について以下のように報告されました。報告書は2月20日までに中国で感染が確認された5万5924人のデータについて分析されたものです。
- データ分析
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- 発熱が全体の87.9%
- せきが67.7%
- けん怠感が38.1%
- たんが33.4%
- 息切れが18.6%
- のどの痛みが13.9%
- 頭痛が13.6%
感染すると平均で5~6日後に症状が出るとされており感染が確認された人の約80%が軽症、14%が重症、6%が重篤となっています。重症化した人でも約半数は回復しています。重症化する患者さんも最初は普通の風邪症状から始まっており、その段階で重症化するかどうかの区別がつきにくいと言われています。(厚生労働省)
また、軽症の場合は肺炎の症状がみられない場合もあったということです。
ふつうの風邪やインフルエンザと何が違うのか
発熱や呼吸器症状が1週間前後つづくことが多く強いだるさを訴える方が多いと言われています。またインフルエンザよりも入院期間が長くなることが報告されています。
感染後は味覚や嗅覚に異常が出る場合がある
嗅覚異常や味覚異常が多く報告されています。一般的にこの症状は感染症でよくみられる症状であり、「嗅覚異常・味覚異常=新型コロナ」と判断することには注意が必要です。特に若年者や女性でこれらの症状がみられる頻度が高いようです。ただの風邪や鼻炎、花粉症が原因で嗅覚異常・味覚障害が起きることもありますので、「嗅覚障害・味覚障害=新型コロナ」ではありませんが、だらだらと続く風邪症状に加えてこれらの症状があれば新型コロナの可能性は高くなると言われています。
感染した場合の症状の特徴
実際に患者を診察した医師によると、感染者のうちの10%は入院が必要であり、その約半数が集中治療室に入らないと助けられないほど重症化するとしています。また、悪化する際のスピードがとても早いと指摘しています。1日以内、あるいは数時間で一気に悪化する事があるとのことです。
若者も注意が必要
高齢者の方の重症化率が高いと言われていますが、東京都のデータでは、40代以下も多く若年でも重症化する場合があるとされています。
高齢者や持病がある方が重症化しやすい
重症化し易いのは高齢者と持病のある方とされています。このような方々で新型コロナの疑いがある場合は早めに病院で受診する必要があります。手洗いや咳エチケットなどの予防対策を全世代が徹底し、高齢者や持病のある人にはうつさないような配慮が必要です。また、高齢者や持病のある方は特に不要不急の外出を控え人混みは避けるようにしましょう。
喫煙者は重症化リスクが高い
たばこを吸っていない人に比べて、現在吸っている人または過去に吸っていた人は重症化率が高いようです。人工呼吸器を装着する人の数や死亡に至る割合も高いことが明らかにされています。