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アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎は、皮膚疾患の中でも患者の多い疾患の一つです。
主に、痒みのある湿疹が出て、良くなったり悪くなったりを繰り返します。
アトピー性皮膚炎にはいくつかの原因があり、これらを「アトピー素因」といいます。
アトピー素因が存在すると、アレルギー反応によってアトピーの症状がより頻繁に現れる傾向があり、実際に多くの患者がアトピー素因を抱えています。

アトピー性皮膚炎の患者数

厚生労働省が実施している患者調査によると、2017年の国内のアトピー性皮膚炎患者は約51万3千人いると報告されています。
また、必ずしも全員には当てはまりませんが、アトピー性皮膚炎は家族や親戚の遺伝的な要素で症状が出やすく、現在症状が出ているかにかかわらず、3人に1人はアトピー性皮膚炎になる可能性がある体質を持っているといわれています。
アトピー患者数の推移を見ると、1996年の約28万3千人から増加傾向にあることがわかります。
患者数が増加している原因としては、大気汚染、ライフスタイルの変化(居住環境や食事など)、社会情勢の変化によって心身へのストレスが増えていることなどが考えられています。

アトピー性皮膚炎の患者数推移

アトピー性皮膚炎患者の年齢層

アトピー性皮膚炎は子供に多い疾患と思われがちですが、実際は子供も大人も関係なく発症します。
子供の頃から症状を持ち続ける方もいますが、子供の頃は全くなかったのに、大人になってから発症することも珍しくありません。
2000年~2008年にかけて実施された厚生労働科学研究によると、症状をお持ちの方の割合が小学1年生は11.8%、小学6年生は10.6%に対して、20歳代は10.2%、30歳代は8.3%と、子供だけに限らず若い成人世代においても10%前後の患者がいることが報告されています。

アトピー性皮膚炎の年齢別有症率

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