アトピー性皮膚炎には「病気としての重症度」と「皮膚に出ているそれぞれの症状の重症度」を確認するために、症状の評価方法が複数発表されています。
例えば、医師が症状が出ている範囲を確認するものや、患者自身がかゆみが出る頻度を確認する評価方法などがあり、特に間単で使いやすいとされているものは、厚生労働科学研究班で開発された「重症度のめやす」です。
治療に使う外用剤を選ぶためには、「皮膚に出ているそれぞれの症状の重症度」を確認することが大切です。
アトピーの範囲が狭くても腫れてジュクジュクした状態があれば、重症と判断して強力な外用療法が選ばれるのが一般的です。
もし、全身に湿疹があっても少し赤くなってカサカサしている程度であれば、強力な外用療法は必要ないとしています。
アトピー性皮膚炎重症度のめやす(病気としての重症度)
軽症 | 面積に関わらず軽度の皮疹のみがみられる |
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中等症 | 強い炎症を伴う皮疹が体表面積の10%未満みられる |
重症 | 強い炎症を伴う皮疹が体表面積の10%以上、30%未満みられる |
最重症 | 強い炎症を伴う皮疹が体表面積の30%以上みられる |
※強い炎症を伴う皮疹:紅斑、丘疹、びらん、浸潤、苔癬化などを伴う病変