- インフルエンザの初期症状とは?
- インフルエンザの初期症状がある時の7つの過ごし方
- インフルエンザと風邪・新型コロナウイルス感染症との違い
- 初期症状がある方のインフルエンザ検査のタイミング
- まとめ: 初期症状からでもインフルエンザは見抜ける
インフルエンザと風邪・新型コロナウイルス感染症の初期症状は似ており、それぞれの基礎知識がないとどの病気であるか見極めることが難しいでしょう。
そこでこの記事では、インフルエンザと風邪・新型コロナウイルス感染症の初期症状を比較しながら、状況を把握するのにご活用ください。
インフルエンザの初期症状とは?
インフルエンザの初期症状の特徴は、無症状から急激に症状が進行することです。
たとえば、短時間で発熱し、数十分から数時間で約38℃以上の高熱に達します。加えて、発熱とともに関節痛や筋肉痛、倦怠感(だるさ)が全身に広がり、体を動かすのも一苦労に感じるでしょう。
下痢や嘔吐などの消化器症状を伴うこともあり、食事だけでなく水分補給が難しい場合もあります。
急激に症状が進行する特徴から、余裕を持って医療機関を受診しにくいといった点に注意が必要です。
症状は2〜3日から長くて1週間前後で落ち着きますが、状態によっては初期症状に合併症が加わることもあるため、慎重に経過観察する必要があります。
インフルエンザの初期症状がある時の7つの過ごし方
インフルエンザになった場合は、以下の7つの過ごし方を意識しつつ、安静に過ごすようにしましょう。
- 早めに医療機関を受診する
- 無闇に熱を下げない
- 必要に応じて解熱剤を使う
- 医師の指示通りに服用する
- 生活行動を必要最低限に留める
- 小まめに水分補給をする
- 健康的な食事を心がける
詳しくは「自宅でできるインフルエンザの7つの注意点|ポイントを絞って解説」の記事で解説しているので、ぜひご覧ください。
インフルエンザと風邪・新型コロナウイルス感染症との違い
インフルエンザと風邪・新型コロナウイルス感染症の違いについては、以下の表をご覧ください。
インフルエンザ | 風邪 | 新型コロナウイルス | |
原因ウイルス | インフルエンザウイルス | アデノウイルス ライノウイルス |
新型コロナウイルス |
感染経路 | 空気・接触感染 | 空気・接触感染 | 空気・接触感染・エアゾール |
流行時期 | 12〜3月 | 年中 | 冬〜春 |
潜伏期間 | 数日間(※1) | 2~7日(※2・3) | 1~12.5日(多くは5〜6日)(※4) |
症状の出方 | 急激 | 緩徐 | 急激 |
具体的な症状 | ・38℃以上の高熱 ・頭痛 ・関節痛・筋肉痛 ・全身倦怠感 ・咳、鼻水、くしゃみ ・吐き気・下痢など |
・発熱 ・頭痛 ・喉の痛み ・鼻水、鼻詰まり ・倦怠感など |
・発熱 ・疲労感/倦怠感 ・筋肉痛/関節痛 ・味覚障害 ・筋力低下 ・下痢など |
症状が現れる部位は、風邪であれば鼻や喉などに限定されている一方、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症は全身に及びます。インフルエンザと新型コロナウイルス感染症は似ているためご自宅で見分けるのは難しいでしょう。
ただし、潜伏期間とすでに感染している人との濃厚接触などから、どちらに感染したかを予測することはできます。
初期症状を見極めるのに、それぞれの違いを理解しておくと役立ちます。
- 参考情報
- ※1 厚生労働省"インフルエンザQ&A"(参照2023/10/2)
- ※2 NIID 国立感染症研究所"アデノウイルス解説ページ-アデノウイルスの種類と病気"(参照2023/10/2)
- ※3 健栄製薬"風邪"(参照2023/10/2)
- ※4 大阪市感染症情報センター"新型コロナウイルス感染症"(参照2023/10/2)
初期症状がある方のインフルエンザ検査のタイミング
インフルエンザ検査を受ける適切なタイミングは発症から「12〜48時間以内」です。
理由は以下の2つです。
- インフルエンザウイルスの増殖のピークが発症から「12〜24時間」だから
- 発症から48時間以内であれば、インフルエンザ治療薬が効果的だから
症状が出始めて12時間以上経っていれば、インフルエンザ検査の正しい結果を得られる確率が上がります。また、48時間以内にインフルエンザ治療薬を投与できれば、治癒までの期間を1〜2日短縮できることもわかっています。
その他、検査時間や方法、費用など詳しい内容は「その症状はインフルエンザ?症状チェックリストで簡単に確認」の記事で解説しているので、ぜひご覧ください。
まとめ: 初期症状からでもインフルエンザは見抜ける
初期症状からインフルエンザであるかを見極めることはできます。ただし、風邪や新型コロナウイルスとの違いについて正しく理解しておく必要があるでしょう。
実際の初期症状とご自身の症状を照らし合わせながら、必要に応じて医療機関を受診できるようにしましょう。