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涙液減少型ドライアイ

涙液減少型ドライアイは、涙腺から必要な量の涙が分泌されないことで角膜と結膜を涙で潤すことができない状態です。目は乾燥や刺激を受けると反射的に涙を分泌し、涙の膜を安定化させようとします。涙は、まばたきによって涙腺から目へ涙が押し出され目を常に潤します。しかし、涙液減少型ドライアイでは、外部から刺激を受けても目が乾燥しても十分量の涙が分泌されないためドライアイが生じます。

涙が分泌される流れは、下記の通りです。

  • 外部からの刺激(目の渇き)
  • 神経への伝達
  • 涙の分泌

涙液減少型ドライアイでは、上記のどこかで異常があり涙が必要になっても十分な涙が分泌されない状態です。涙液減少型ドライアイの原因はさまざまなものがありますが、主なものは下記です。

  • 加齢
  • 薬の服用(抗コリン薬である抗うつ薬や尿失禁治療薬、降圧薬など)
  • 糖尿病性網膜症
  • ストレス

涙液減少型ドライアイは、閉経後の女性に多くみられます。閉経すると卵巣機能の低下によりエストロゲンが減少します。エストロゲンは、目の潤いを保つ作用があるためエストロゲンの減少によって目が渇きやすくなるのです。それ以外にも、加齢によって結膜と角膜を涙で覆うことができなくなることもドライアイを引き起こす原因になります。他にも、シェーグレン症候群や関節リウマチ、全身性エリテマトーデスが原因となって起こるドライアイもあります。

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