- 片頭痛(偏頭痛)とは?
- 片頭痛になりやすい人の特徴
- 片頭痛(偏頭痛)の診断と治療
- 【セルフケア】片頭痛(偏頭痛)の時にできる2つの対処法
- 【セルフケア】片頭痛(偏頭痛)になる前にできる3つの予防法
- 即受診すべき片頭痛(偏頭痛)の3つの危険サイン【脳卒中のリスクあり】
- まとめ: 片頭痛が続くならまずは医療機関の受診の検討を!
片頭痛とは、頭の片側だけがズキズキ痛む頭痛のことです。片頭痛に悩む方の中には日常生活に支障が出るほど症状が強い場合も少なくありません。
この記事では、片頭痛の原因や症状、具体的な対処法について解説します。最後まで読むと、片頭痛に対する自分なりの対処法を考えられるので、ぜひご活用ください。
片頭痛(偏頭痛)とは?
片頭痛とは、こめかみから目にかけて起こるズキズキとする拍動性のある頭痛発作のことです。発作後、4時間?数日間続き、光や音、匂いなどの刺激に敏感になる特徴があります。
では、片頭痛の原因や症状について詳しく見ていきましょう。
片頭痛の原因と症状
片頭痛の原因は明らかにされていません。
有病率は「8.4%(※)」であり、さまざまな要因が重なって発症すると考えられています。たとえば、顔面にある三叉神経が刺激されて、痛みの物質が分泌されると血管拡張や炎症が起こり頭痛を引き起こします。
また、片頭痛を起こしやすい体質があるのも知っておきましょう。睡眠不足やストレスにさらされる、月経周期などが原因になると考えられていますが、実際にはどれほど影響するかは不明です。
片頭痛の主な症状は、以下のとおりです。
- 発作時に強い頭痛
- 数時間~3日程度持続
- 前兆として閃輝暗点(せんきあんてん)になる
- 吐き気・眠気など
片頭痛の頻度は人によって違いますが、このような症状が続くのであれば速やかに受診しましょう。
片頭痛と他の頭痛との比較
頭痛には、以下の3種類があります。
- 片頭痛
- 緊張型頭痛
- 群発頭痛
緊張性頭痛とは両側から頭を締め付けられる痛みが伴う頭痛のことです。反復性(月に15日未満)と慢性(月に15日以上、3か月を超える)があり、持続時間は「30分~7日間(※)」とムラがあります。
また、片頭痛は動くと痛みが増すのに対して、緊張性頭痛は体動による痛みの変化はありません。光刺激による症状の誘発や吐き気などの症状が伴わない点が片頭痛と異なるポイントなので覚えておきましょう。
群発頭痛とは片方の眼の奥に極度の痛みを感じる頭痛のことです。年に数回程度と頻度は少なく、持続時間も「15~180分(※)」です。
症状が落ち着く時期と頻発する時期(群発期)を繰り返す特徴があり、痛みが片方の眼に限局することや夜間に発症しやすいことから片頭痛と区別されます。
片頭痛の予兆・前兆
予兆と前兆は、以下のとおりです。
予兆 | ・眠気 ・強い空腹感 ・胃の不快感 ・むくみ |
---|---|
前兆(※) | ・視覚異常(チカチカする、閃光が見える、盲点など) ・体のバランスが悪くなる ・手足の脱力 ・言葉が出にくい |
予兆とは発症の数日前に起こる体調の変化に対して、前兆とは直前に感じる症状そのものです。予兆や前兆があっても頭痛が軽い、もしくは発症しない方もいるため、あくまで目安に過ぎません。
また、片頭痛は年齢とともに軽くなる傾向にあり、いつの間にか気づかず過ごしているケースもあります。
片頭痛になりやすい人の特徴
片頭痛になりやすい人には、以下の特徴があります。
- 10~20代の若年者
- 生活リズムが不規則
- ストレスを感じやすい
- 完璧主義者や神経質な性格など
これらの特徴は必ずしも原因になり得るわけではありませんが、発症リスクを高めます。
片頭痛(偏頭痛)の診断と治療
この章では、片頭痛の診断と治療について詳しく解説します。
片頭痛の診断をもとに適切な治療を受ければ、改善や予防が期待できます。現在、片頭痛を疑う症状に悩まされているなら、受診も視野にご覧ください。
片頭痛の診断
片頭痛の診断には、国際頭痛分類が用いられます。
そして、以下の症状が当てはまる方は片頭痛が疑われます。
- 片側だけのドクドクする痛み
- 歩行などの体動で症状が増す
- 気分不良や嘔吐がある
- 光・音刺激に敏感になる
これらの所見に加えて、血液検査やMRIを行い、頭痛の原因となる病気が隠れていないかを探ります。片頭痛を疑う症状があるなら、一度受診して確定診断を行うことをオススメします。
片頭痛の治療
片頭痛の治療には、薬物療法と生活改善の2つのアプローチがあります。
薬物療法で用いられる薬の種類は、以下の表をご覧ください。
薬剤の種類 | 作用(※) |
---|---|
鎮痛薬 | 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンと呼ばれる鎮痛薬で痛みのコントロールを行う |
血管拡張薬 | エルゴタミン製剤やトリプタン系薬剤で急激な血管拡張を抑え、片頭痛の発症や症状を和らげる また、発症前の予防薬として内服する場合もある |
その他症状 | 吐き気に対しては制吐剤(吐き気止め)など、個々の症状に合わせて対処療法としての処方が行われる |
鎮痛薬はドラッグストアでも販売されていますが、個別の症状に合わせた薬剤量ではありません。ご自身の症状に合わせた最適な処方をしてもらいたいなら、病院で相談しましょう。
また、生活改善により片頭痛の発症を予防できます。詳しくはこの記事の「【セルフケア】片頭痛(偏頭痛)になる前にできる3つの予防法」で解説しているので、ぜひご覧ください。
【セルフケア】片頭痛(偏頭痛)の時にできる2つの対処法
日常的に片頭痛が起こる方は、対処法を知っておく必要があります。なぜなら、対処法を事前に知っておけば片頭痛が発生しても症状をかなり軽減できる可能性があるからです。。
では、片頭痛(偏頭痛)の時にできる2つの対処法について解説します。
対処法①:カフェインを摂取する
適度なカフェインの摂取は、片頭痛の発症を抑えます。片頭痛は、血管が拡張するタイミングで起こるとされていますが、カフェインは血管を収縮させる作用がありますので、片頭痛の予防に効果的です。
ただし、過剰な摂取は頭痛を悪化させる可能性があるため、1日にコーヒー3杯分(1杯あたり237ml、合計400mg程度)を目安にするのがオススメです。
さらに、妊婦や妊娠の可能性がある方は、胎児への影響を考慮してカフェインは控えましょう。
対処法②:鎮痛薬を飲む
片頭痛の症状が長引くと、日常生活に支障をきたします。痛みが治まらないなら、即効性のある鎮痛薬を使いましょう。既に医師からの処方薬があれば、早めに内服して症状を緩和しましょう。
一般的には、ロキソニン(非ステロイド性抗炎症薬)やカロナール(アセトアミノフェン)などの鎮痛薬が処方されます。ただし、具体的な薬の使用方法や適切な用量については、医師の指示に従わなければいけません。
また、片頭痛になった場合は部屋を暗くして光刺激を避け、保冷剤で患部を冷やすと症状が軽くなります。これらの対処法は、一時的な応急処置として役立つので、ぜひご活用ください。
【セルフケア】片頭痛(偏頭痛)になる前にできる3つの予防法
普段からできる片頭痛の予防法についてもこの章で触れておきます。
予防法①:生活リズムを整える
生活リズムを整えて自律神経の乱れを整えると、片頭痛の発症を予防できます。自律神経の乱れが起こると、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行われず、片頭痛を引き起こします。
生活リズムを整えるためには規則正しい生活の維持や、十分な睡眠時間の確保が有効です。女性は月経周期や出産、更年期による体の変化が多く、片頭痛になるリスクが高いと考えられています。
とくに月経周期は自律神経の影響を受けやすいため、生活リズムを整えることで片頭痛の予防効果が期待できるでしょう。
予防法②:ストレスを溜め込まない
ストレスをため込まない生活を心がければ、片頭痛の予防が可能です。片頭痛はセロトニンが分泌されて、心身のストレスが解放されるタイミングで起こります。
たとえば「重要なプロジェクトのプレゼンテーションが終わった後」や「試験から解放された後」など、ストレスが一気に解消される状況で片頭痛が起こりやすいとされています。
一方、緊張性頭痛が現れるタイミングはストレスを感じている最中です。つまり、先ほどの例で考えると「重要なプロジェクトのプレゼンテーション中」に頭痛になるイメージです。
ストレスの解消法は人によって異なります。ストレスの悩みを相談することや、趣味に没頭すること、運動習慣を身につけるなどが効果的でしょう。自分に合ったストレス解消法を見つけて、片頭痛とうまく付き合っていく必要があります。
予防法③:冷え性予防をする
血行の改善や冷え性対策も、片頭痛への予防効果が期待できます。
たとえば、肩こりや全身のむくみは、血管の拡張を引き起こし、片頭痛を誘発します。風呂上がりにマッサージやストレッチを行うと、筋肉の緊張がほぐれて血行を改善できるでしょう。
仕事で疲れていてもシャワーだけで済ませず、2日に1回は湯船につかるなどの習慣を取り入れてみることをオススメします。
また、冷え性対策として食生活の改善も効果的です。体を芯から温める根菜類や発酵食品を積極的に取り入れると、体が冷えにくくなります。
即受診すべき片頭痛(偏頭痛)の3つの危険サイン【脳卒中のリスクあり】
頭痛の原因はさまざまです。片頭痛以外にも、命にかかわる重篤な頭痛も存在します。たとえば次のような頭痛は脳卒中のリスクがあるため、迅速に病院を受診しなければいけません。
- これまでに経験したことのない頭痛が起こる場合
- 頭痛持ちでないにもかかわらず突然頭痛が発生する場合
- 言葉が出ない、手足のしびれや脱力感がある場合
- 吐き気が伴う場合
- 意識がもうろうとする場合
これらの症状がある場合、くも膜下出血や脳出血などの重篤な脳血管疾患の可能性があります。早期の治療が大切であり、後遺症や命にかかわる場合もあるので早めの受診をオススメします。自家用車での受診は避け、救急車を呼ぶかご家族に送迎をお願いしましょう。
まとめ: 片頭痛が続くならまずは医療機関の受診の検討を!
片頭痛自体は命にかかわるような症状ではありません。しかし、症状の程度によっては日常生活に支障をきたすので、適切な治療による症状のコントロールが必要になります。そのためには医療機関で確定診断を出してもらう必要があります。
脳卒中のような命にかかわる頭痛もあるため、まずは医療機関を受診して、適切な治療を始められるようにしましょう。