- 【チェックリスト】症状から片頭痛(偏頭痛)の可能性を探る
- 片頭痛(偏頭痛)とは?
- 片頭痛(偏頭痛)が起こった時の対処法と起こる前の予防法
- 片頭痛(偏頭痛)に疑いがある方が受診すべき診療科は「脳神経内科・外科」
- まとめ: 片頭痛とうまく付き合うためには正しい治療が必要
片頭痛の疑いがあっても、必ずしも医療機関へ受診するとは限りません。まずは片頭痛の症状チェックリストで確認してからという人も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では片頭痛であるか確信が持てずに一人で悩んでいる方向けに、具体的な症状についてお伝えします。
【チェックリスト】症状から片頭痛(偏頭痛)の可能性を探る
片頭痛の代表的な症状は、以下のとおりです。- 頭の片側だけ痛む(両側の場合もある)
- ドクドクとした痛み(拍動性)
- 体を動かすと症状が強くなる
- 気分不良や嘔吐する
- 光や音などの外的刺激に過剰反応する
- 発症直前にギザギザ・キラキラの光が見える(閃輝暗点)
持続時間は「4〜72時間」であり、これらの頭痛が「月に数回〜数十回ほど」繰り返されるなら、片頭痛の可能性が高いでしょう。ただし、確定診断を出せるのは医療機関のみです。
また、最近だと片頭痛の診断テスト(※)もあるため、うまく活用しながら自身の状態を把握しましょう。
- 参考資料
- ※ a target="_blank" href="https://ubie.app/lp/search/migraine-d178">ユビー"片頭痛(偏頭痛)と症状の関連性をAIで無料でチェック"(参照2023/7/24)
片頭痛(偏頭痛)とは?
片頭痛の疑いがある方は、症状以外にも原因や代表的な前兆の有無についても確認しておきたいところです。
医療機関を受診する判断材料としても大切な内容なので、ぜひ最後までお読みください。
片頭痛の原因
片頭痛の原因は明らかにされていませんが、現在のところ、三叉神経が刺激を受けて発症する説が高いと考えられています。
何らかの要因によって顔の血管が拡張されると、そのタイミングで血管周囲に分布する三叉神経が刺激され、脳の視床下部に位置する三叉神経核に伝わります。この結果、片頭痛の症状が現れるのです。
この他にも生活環境や性別による影響が大きいと考えられております。詳しくは「片頭痛(偏頭痛)の4つの原因と疑われる症状をチェックリストで解説」で解説しているので、ぜひご覧ください。
片頭痛の代表的な予兆・前兆
片頭痛が起こる前に予兆や前兆がある人もいます。
予兆とは片頭痛になる数時間〜数日前に起こる体調変化のことです。代表的な症状として「生あくび」や「外的刺激(光・音など)への過剰反応」などが挙げられます。
一方の前兆とは、片頭痛が発症する直前もしくは同時に起こる症状のことです。代表的な症状として、視界にギザギザ・キラキラした光が現れ、視覚異常を伴う「閃輝暗点(せんきあんてん)(※)」が挙げられます。
人によっては予兆や前兆なく急に発症する場合もあるため、全員に当てはまる症状ではありません。
- 参考資料
- ※ 徳島県医師会"閃輝暗点"(参照2023/7/24)
トリガー(引き金)因子
片頭痛を引き起こす刺激をトリガー(引き金)と呼びます(※)。
トリガーは人それぞれ違いますが、代表的なものだと以下が挙げられます。
- 過度なストレス
- ホルモンバランスの乱れ
- 食生活の乱れ控えるべき食品があること
- 活動と休息のバランスが崩れる
- 感覚刺激
- 天候などの外的な刺激
これらの刺激を受けた結果、片頭痛の発症が促されたり、症状が強くなったりします。
片頭痛になりやすい人の特徴
片頭痛になりやすい人には、いくつかの特徴があります。
- 男性は10代に、女性は20〜40代が多い
- 生活リズムが不規則
- ストレスを感じやすい
- 痛み止めの服用を多用している
片頭痛の有病率は「8.4%」であり、男女比は「男性:女性=1:3〜4」です。また、年齢とともに症状が自然に落ち着くため、男性は10代に、女性は20〜40代に多い傾向にあります。
加えて「不規則な生活」や「ストレス耐性が低い」と、自律神経が乱やすく、発症率が高くなります。
具体的な生活への影響(支障)
片頭痛は日常生活に著しい影響を及ぼします。
たとえば、体を動かすと症状が強くなるため、一度発症すると仕事や家事など日常行動に負担がかかります。。
家ならすぐに横になって休めますが、外出先だとご自身の体調を配慮してもらえるとは限りません。。
また、光や音・ニオイなどの外的刺激に過剰反応する方もいるため、気を抜けません。一度発症になると「4〜72時間(※)」も持続し、日常行動に支障がでます。
片頭痛(偏頭痛)が起こった時の対処法と起こる前の予防法
「発症したらどうしよう...」という片頭痛に対する不安を抱えている方も多くいます
これらの不安を少しでも解消して、日常生活への影響を最小限に抑えるためにも、この章で解説する「起こる前の予防法」と「起こった時の対処法」について学びましょう。
片頭痛が起こる前の予防法
トリガーとなる刺激を避けることで、片頭痛の予防はできます。
具体的な予防法として、以下が挙げられます。
- 規則正しい生活
- 活動と休息のバランスを整える(睡眠時間の確保)
- 食品や栄養バランスのとれた食生活
- 適度な運動
- 定期的にストレスを発散する
- 洗顔や歯磨きなど顔面への刺激時の工夫など
規則的な生活は自律神経を整えて、片頭痛の予防や痛みを和らげる効果があります。活動と休息のバランスを整えることや、ストレス解消のための適度な運動習慣を持つのも良いでしょう。
また、洗顔時に顔を冷やすと三叉神経が刺激され、片頭痛の発症を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。たとえば、温かいお湯で洗顔するなどの工夫が必要です。
片頭痛のトリガーには個人差があるため、ご自身のトリガーが何かを把握して、効果がありそうな対処法から始めてみましょう。
片頭痛が起こった時の対処法
片頭痛になっても、うまく対処できれば症状を和らげられます。
具体的な対処法として、以下が挙げられます。
- 暗い、静かな場所で横になる
- 休息をとる
- カフェインを摂取する
- 鎮痛薬を服用する
できる限り原因を取り除くためにも、まずは外的刺激の少ない暗い、静かな場所に移動しましょう。また「痛み止めの服用」や「カフェインの摂取」で、周辺血管の炎症や収縮を改善して症状を和らげられます。
ただし、痛み止めに頼りすぎると薬物乱用性頭痛になるため、事前に使用量や他の薬剤の検討などを医師に相談しておくことをオススメします。薬物乱用性頭痛については「【危険】片頭痛(偏頭痛)の種類と特徴|他の頭痛との見分け方」で詳しく解説しているので、興味がある方はぜひご覧ください。
片頭痛(偏頭痛)に疑いがある方が受診すべき診療科は「脳神経内科・外科」
この記事を読み進める中で、自身を苦しめる原因が片頭痛であると確信した人も多いのではないでしょうか。
片頭痛であるなら一人で悩んでも改善することはありません。できる限り早めに脳神経内科・外科、もしくは頭痛外来を受診して、頭痛の原因について検査してもらいましょう。
頭痛の種類によっては脳血管疾患が原因で命にかかわるものもあるため、放置は厳禁です。命にかかわる頭痛については「【危険】片頭痛(偏頭痛)の種類と特徴|他の頭痛との見分け方」の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
頭痛専門医がいる病院は、日本頭痛学会(※)のホームページから検索できます。
まとめ: 片頭痛とうまく付き合うためには正しい治療が必要
片頭痛の原因は明らかにされていません。そして頭痛以外の症状も人それぞれです。ただし、この記事で解説した症状を元に片頭痛が疑われた場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
脳神経外科・内科もしくは頭痛外来であれば専門医に診察してもらえます。1秒でも早く片頭痛の苦痛から解放されるためにも、受診して正しい治療を受けることが最短ルートです。