肥満かどうかはBMIの値が基準となりますが、脂肪の付いている部分によって健康障害の危険性が異なるといわれています。肥満症は、肥満に加え肥満に起因する健康障害を合併し、医学的な治療や減量が必要な病態であり、疾患として扱われます。
本ページでは、肥満症の治療や対策、肥満症の危険性について解説します。
肥満症を放置する危険性
厚生労働省によると、死因の第2位は心臓病で、第4位は脳卒中です。心臓病も脳卒中も動脈硬化が原因となって起こる疾患でもあります。動脈硬化の原因は、高血圧や糖尿病、脂質異常症などです。
肥満症は、動脈硬化のリスクが高い状態といえます。
それ以外にも脂肪肝は肝臓がんのリスクを上げる疾患ですし、睡眠時無呼吸症候群は突然死のリスクもあります。このように疾患の症状自体は軽度でも、重度の合併症を引き起こす可能性が高い疾患は多く存在し、その代表格が肥満症です。肥満症を放置することで、合併症から死亡する危険性を考えると適切な治療を受けることが重要です。
肥満症の治療一覧
食事療法(栄養療法)
食事量と血糖値を食事療法(栄養療法)では行っていく治療法です。1日に摂取する血糖値と食事量をコントロールすることにより肥満につながるインスリン分泌の上昇を抑えます。
運動療法
運動療法は、消費カロリーを増やすことを目指しますが、心身機能、代謝機能の向上も合わせておこなっていくため、体の負担を考慮しつつ少しずつはじめるのがおすすめです。
薬物療法
食事療法、運動療法を行っていくのが基本ですが、それらを行っても効果が思わしくない場合は薬物療法を用いて、肥満症を治療していくこととなります。
外科的治療
薬物治療でも効果がない場合は外科的治療が用いられます。外科的治療として有効な治療としては4つの手術が選択されることとなります。肥満は早期対策を行うことによって悪化を防ぐことができます。いぜんよりかかなり太ったなど自覚症状がある内に日頃の日常生活を見直すことが大切です。