「ストレスがどうして糖尿病の要因になるのか」ということについて実は科学的にはあまりきちんと分析されたデータはありません。
ただし統計的にストレスが高い人は糖尿病になりやすいという調査が多くあり、直接的原因か、間接的原因かは別としてストレスが糖尿病に影響を与えることは確かだと言えます。
ストレスも糖尿病の要因の一つ
ストレスは血糖値を上昇させるホルモンの分泌を促進し、またストレスを感じることによって食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足などを誘発することにより直接的、間接的に糖尿病の進行に悪影響を与えると考えられます。
ストレスが増えると血糖値が上昇するホルモンの分泌が増える
私たちの体は強いストレスを感じると、血糖値を上昇させるホルモン(グルカゴン、アドレナリン、甲状腺ホルモン、コルチゾール)等が分泌されることが分かっています。
日常的に強いストレスを感じていると血糖値の上昇が頻繁に起き、インスリンの働きが悪くなったり、インスリンを分泌するすい臓の負荷が高くなり、糖尿病のリスクが高くなります。
ストレスが他の糖尿病要因も引き寄せる
高いストレスにさらされると、食べる量が増えたり、アルコールの量が増える。ネガティブになり運動量が減るなど他の糖尿病要因にも悪影響を与えがちです。
ストレスを感じない生活をすることが大事
ストレスを軽減するために「ストレスのない生活になるよう工夫する」「ストレスを上手く発散する工夫をする」ことが大切です。今の生活にストレスを感じていたら
- 適度な運動をする
- しっかり睡眠を取る
- 趣味やストレス発散の手段を持つ
などしてストレスを溜め込まないように工夫をしてみてください。
強いストレスを感じている人はそうでない人より45%糖尿病になりやすい
ドイツのミュンヘン ヘルムホルツ センターの調査によれば29~66歳のドイツ在住の労働者5,337人を13年間追跡調査し、追跡調査中に糖尿病になった300人とストレスに関する関係性を調査したところ、強いストレスを感じている人はそうでない人より45%糖尿病になりやすいことが分かったとしている。
他にも同様の調査が複数でており、ストレスによる糖尿病進行への影響は大きいことが分かる。